経営虎の巻 第103回「指導する側が意識する新入社員教育のポイント」
新入社員の教育方法は様々ありますが、指導する側が意識しておくべきポイントをご紹介します。
1)個々の状況を見極める
受入れ側は、新入社員を「新入社員」とひとまとめで表現しがちですが、実際には一人一人の性格や人となり、能力などは全く異なります。
特に、新入社員の方は、会社に溶け込むまでは不安が大きいものですので、個々人の状況を理解しながら対応することが必要になります。
2)仕事の『目的・意義』を伝える
仕事を出す際に、「これをやっておけ」「こうしろ」と仕事の指示のみを出すことが多くあります。
「何のために」という目的を与えられない仕事には創意工夫は生まれず、慣れてくるとともにマンネリ化し、やらされ感が強くなります。
新入社員に仕事を与える際に大切なことは、「何のために行うのか」「この仕事の意味は何か」ということを教え、もっと良くなるために何ができるのかを考えさせながら仕事をさせることです。
3)新入社員を『受入れる』
「違い」と「間違い」は全く別物です。英語にすると明らかです。
「違い」は「difference」、「間違い」は「mistake」。
指導する側は、この違いを使い分ける必要があります。
「間違い」を正すことは大切なことです。
しかし、我々は「違い」についても「間違い」のように否定し、正そうと指導することがあります。
例えば考え方が「違う」、価値観が「違う」ということに対しては、その考えや価値観を「受入れ」、その上で自社の考え方や価値観を伝えることが大切です。
4)成長するまで『指導』し続ける
新入社員を教育し、成果を挙げるには一朝一夕ではなしえません。
時間がかかります。
新入社員は、磨けば光るダイヤの原石です。
受入れ側、指導する側が途中で投げ出すことなく、成果をあげるまで徹底的に指導し続けることが大切になります。
とにかく新入社員の教育を通じて、確実に企業体質は強化されます。
企業は人なり。人の成長なくしては企業の成長はありません。自社の成長発展のためにも、是非人材育成を見直してみてください。