経営虎の巻 第124回「いい人材を育て、活かすための仕組み」
労働力人口の減少や価値観の変化に伴い、採用難や社員の定着率低下が企業の重要な課題となっています。
その解決に向けて、人材の確保と育成を実現するための「仕組みづくり」が求められています。
今回は、この仕組みづくりのポイントについて紹介します。
ポイント①:キャリアパスと期待人材要件の明確化
キャリアパスとは、職位や職務に就くために必要な業務経験や配置の順序を指します。
社員が成長を具体的にイメージできるよう、「どの業務をどれくらいの期間担当すれば、どのポジションに進めるのか」を明確に示すことが重要です。
これにより、社員の自主性や成長意欲を引き出す効果が期待できます。
また、期待されるスキルや人材像を具体化することで、キャリアアップの道筋をさらに鮮明にすることができます。
ポイント②:期待要件と現状のギャップを埋める教育計画
期待される人材要件と社員の現状を比較し、そのギャップを埋めるための教育計画を策定します。
必要な研修やOJTを計画的に実施し、目的意識を持たせる動機づけを行いながら、社員の成長を促します。
また、上司と部下が目標を共有し、定期的な進捗確認やフィードバックを行う仕組みを整えることが効果的です。
これにより、社員自身がPDCAサイクルを回し、自ら行動する「自走型社員」としての成長が期待できます。