経営虎の巻 第120回「KPIを有効に活用したマネジメント」
KPI(Key Performance Indicators)とは、一般的に「最終ゴールに最も効果的・効率的に到達するために重要となるプロセス指標」のことをいいます。
経営環境が変化しやすく、将来の予測が困難な中でも着実に成果を上げていくためには、KPIを適切に設定し、日々の企業活動を可視化・定量化しながら、活動が期待(想定)する結果につながっているかをフォローし、迅速に軌道修正を行うことが重要です。
その際、以下のポイントを押さえておくとよいでしょう。
1. KPIを3つのレベルに分解する
KPIの設定においては、単に重要な指標を列挙するだけでなく、それぞれの因果関係を考えることが重要です。
最終的に達成すべき目標(KGI)を設定し、その実現のために重要な結果目標(KRI)を設け、結果につながる具体的な活動目標(KAI)に落とし込むように、KPIを分解(細分化)して考えましょう。
2. KPI設定数は必要最小限に絞り込む
KPIを多く設定し過ぎると、具体的な活動目標(KAI)が膨大になり、重点課題(優先順位)が曖昧になり、思うような成果が上がらないケースが多く見受けられます。
管理する単位にもよりますが、一つの目安として、KGIからKAIまでを5個から10個程度にまとめることを意識するとよいでしょう。
3. 環境変化にリアルタイムで適応する
KPIを設定した時点から環境は刻々と変化していきます。
そのため、常に環境の変化に応じてKPIを見直すことが重要です。
現在の活動を続けることで、想定する結果を生み出せるのか、活動量を増やす必要や方法を変える必要がないかを常に検証しましょう。