経営虎の巻 第117回「金融機関とどう付き合うか」
「必要な金額の融資が受けられない」
「融資の条件が悪い」
このように悩まれている経営者の方は少なくありません。
財務内容が良くないという理由もあるかもしれません。
ですが、実際は金融機関との付き合い方に原因があるケースも少なくありません。
今回は、金融機関とうまく付き合っていくためにはどうすればよいのかについて、ご紹介していきます。
1つ目は、複数の金融機関と付き合うことです。
例えば、業況が悪くなりメインバンクからの資金調達が難しくなったとします。
そこから慌てて新規の金融機関に融資を依頼しても、融資をしてくれる可能性は極めて低いといえます。
一方で、業績が良い場合は競争原理が働き、有利な条件で融資を受けられる可能性もあります。
日頃から複数の金融機関と取引することが大切です。
2つ目は、悪い情報ほど早く報告することです。
業績が悪化してすぐに融資を受けないと資金ショートしてしまう、という状態で相談に行くのは、財務管理体制への不信感を与えてしまいます。
また、悪い情報を伝える際は、対策案も同時に伝えることが大切です。
そうすることで、対策案に対するアドバイスや有益な情報が得られる可能性があります。
売上高の減少や利益率の低下など、悪い情報ほど早く金融機関に報告しましょう。
3つ目は、根拠に基づいた事業計画書の提出です。
金融機関は安全性と採算性を考慮し、融資判断を行います。
そのため、経営状況が悪い時ほど、現状の窮境状況を正確に分析し、根拠のある数字を基にした事業計画書を作成して提出することが大切です。
金融機関との信頼関係を築くことで資金調達リスクを回避し、会社経営を安定させることが可能です。
ぜひ、金融機関との関係を深め、持続的な成長を実現しましょう。